THE BIG ASK キャンペーンについて
THE BIG ASK キャンペーンでは
前年比で 3% の炭素排出量を削減する法案をイギリス政府に提出している。
温暖化の問題は、個人個人の自発的な行動にまかせていても解決しない。
それじゃ限界があるし法律が必要なんだ。
今は良い事に 、だれもが温暖化対策の必要性や、炭素消費の現状について理解もある。
次に必要なのは仕組みなんだ。
個人の役割や目標や期間、それを決めないと協調性もなくバラバラになるし、何をしても無駄なんだと思われて気力も失ってしまう。
僕自身も Big Ask に関わって長い間悩まされていた無力感から逃れられたとこなんだ。
解決方法を示して人々を動かせるのは、政府だけなんだよ。
皆はそれに取組まなきゃならなくなる。
そんなに大変なことでもない。たった 3% 減らせばいいんだ。徐々にやっていけばいい。
毎年減らしていければ、2050 年には 60% の削減になる。
これは炭素排出量を削減する唯一の合理的な方法なんだ。
それにもし10年放置したら、人々にはもっと負担を強いられるし、より大規模な対応が必要になるかもしれない。 その頃にはもう手後れかもしれない。
今すぐ始めないと間に合わないんだ。
FoE は法案を通すのに長けてる。政府も気付かないくらいうまくやるよね。それに、政党を越えた協力者もいる。
まともな議員ばかりってわけではないから、温暖化を否定する議員もいる。
それは肝に銘じておかなきゃならないんだけど。
FoE のような活動では特にね。BIG ASKを潰そうとする団体も多いし。
このキャンペーンでは国会議員に、議員の第一の使命は地球の危機から国民を守ることなんだって思い出してもらうことだよ。
thebigask.com にアクセスして、地元の議員が温暖化に関してどんな活動をしているのかを問い合わせてみてよ。
Friends of the Earth との活動
このキャンペーンの素晴らしいことは、政府からも一目置かれてるってこと。
この 3% 削減案で、温暖化について長年学んできたことが初めてつながったんだ。
KID A の製作中に Web で温暖化に関するデータをみつけたんだよ。
当時はまだ議論が熟してなかったけど、それ以来ずっと関心を持ってたんだ。
それがどんどん確実な事実になっていった。
FoE から BIG ASKへの参加を持ちかけられて、ようやく分かったんだよ。
「温暖化の科学的根拠はない」とかさ、そんな大嘘をメディアで広める人間がいる。
そんなヤツらは、僕にとっては究極の悪党なんだ。
温暖化は事実で、僕たちや子ども達みんなの未来を危険にさらすものだと誰もが知ってるのに、メディアではほとんどの科学者が認めていないようなエセ科学がまかり通っている。
そういう人間を追い払いたいんだ。
自分自身への影響
音楽にも影響してるよ。ずっとそう。根っからの心配性だからね、僕のパートナーにきいてもらえれば分かるけど(笑)。
ここ 1 年ほどでかなり温暖化についての議論がなされて、それにもかなり影響を受けた。
子どもができたことも大きいね。先送りにするわけにいかなくなった。
皆と違って僕には考える時間が山ほどあるしね。
曲への影響はどうかな…。しばらく仕事ができなくなったのは確かだけど、
このキャンペーンに関われて、個人的にも本当に良かったと思ってるんだ。
無力だと思ってたけど、前向きに何かを生み出すことができるってね。
息子は動物が好きで、よくシロクマの絵を描いてるんだ。それを見る度に、この子が僕と同じくらいの年になる頃にはもうシロクマはいないかもしれない...って思う。
複雑な気持ちだよね。
ディドコット発電所の近所に住んでいることで気になっててね。毎日見てるし。
あれは特別に効率がいい発電所ってわけでもない。
最新のに建て替えてくれるんならまだしも、何もしてくれないしね。
ディドコットのような、10 年も前に閉鎖すべきだったような発電所が国中にあるんだよ。
政府は今すぐに閉鎖すべきだね。
原子力について
温暖化対策に原子力が必要だとは思わない。非現実的だし。盛んにブリーフィングが行われているけど、政府は真剣に取り上げているふりをしているだけだよ。
実際のところは予算の当てもないし、法案が可決されるには時間もかかる。
そもそも政府は相手にしていない。圧力団体を飼い慣らす戦略だよね。
たとえ予算がとれたとしても、廃棄物の処理はどうするんだよ ?
国民はほぼ間違いなく反対するよ。瀕死の原発業界が何とか生き残ろうとして騒いで、ありとあらゆる方法を試してるんだけだ。
彼らは温暖化対策に乗じて、原子力発電か風力発電か、答えは一目瞭然だと思わせようとしている。馬鹿げてるね。
ラジオや新聞で原発推進派の意見を見かけたら、最後の悪あがきだって思うことだね。
限りある環境
すべて経済を基準に考えるなら、環境を経済の中心にすべきだよ。経済活動で最も明らかなのは、成長は有限だってことだ。
環境の許容量を越えたら破滅が待ってる。考え方を変えなきゃならない。
市場に頼るのはもう止めて、僕らが市場をコントロールするんだ。
それには、温暖化対策を直接経済に組み込むこと。
経済にあわせるんじゃなく、温暖化対策がビジネスになるようにする。社会正義も重要だ。他の社会問題と同じように、温暖化が進めば貧しい地域ほど大きな被害に苦しむことになる。倫理的義務もある。政治家の倫理観はさておき、炭素を排出しているのはほとんどが先進国だからね。まず先例を示さないと途上国の反感を買うよ。
今この瞬間にそれを実現できるのは、イギリスをおいて他ないと思う。G8 の議長国だし、理解や研究も進んでいる。技術も社会情勢も整っているし、今こそやるべきだね。政府は圧力団体にかまけず、すべてが失われる危機から国民を救ってくれないと。それが政治家の仕事だろ?違ったっけ?
身近なことから始めて、世界を変える。うん、そのとおりだよね。
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